繰り返す背中ニキビは体質別に処方される漢方で治そう
東洋医学では「肌は内臓を映す鏡」だと考えられています。
漢方医学を用いて見えるニキビや吹き出物を治すことにより、その原因も一緒に治すことができるところが利点となっています。
ニキビは「気滞(きたい)」と「淤(お)血(けつ)（血流の滞り）」から起るものととらえられ、背中ニキビは漢方医学的には体の毒を皮膚から排出している状況だと考えられます。
化膿しやすいニキビができている便秘体質の場合、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)や十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を用います。
脂性肌のためにニキビができやすい場合は、小柴胡湯合四物湯(しょうさいことうごうしもつとう)や、桂枝茯苓丸加大黄課加?苡仁(けいしぶくりょうがんかだいおうかかよくいにん)を用います。
また生理前にひどくなる場合は加味逍遥散(かみしょうようさん)を。
ニキビの跡が気になる場合は通導散合桂枝茯苓丸加?苡仁(つうどうさんごうけいしぶくりょうがんかよくいにん)を用います。
さらに赤くならないニキビは当帰芍薬散加?苡仁(とうきしゃくやくさんかよくいにん)あるいは五積散加?苡仁(ごしゃくさんかよくいにん)で血流を促し、面疱（脂肪の塊）を排出しやすくします。
漢方は長く飲まないと効果が表われないと考えられがちですが、早く効かなければならないものとゆっくりと長く効くものとがあります。
複雑な女性の体の仕組みには、ひとりひとりの症状に合わせて処方される漢方はとても効果的です。
口コミではわからない背中ニキビと漢方の治療効果
背中ニキビに悩んでいろいろ試してみたけれど、なかなか治らないというとき、漢方での治療に期待を寄せることも多いと思います。
漢方は副作用の心配をしなくてよいことと、ひとりひとりの症状に合わせた処方で体質改善もできるところが魅力です。
けれど漢方にどの程度の効果があるのか口コミからはよくわかりません。
背中ニキビを治療する際、多くの場合外用薬と内服薬を用いることから始めます。
そしてなかなかよくならないときに漢方を併用して症状をコントロールしていくことになります。
もしも漢方で背中ニキビを治したいと考えるのであれば、自分で正しい漢方の知識を持ち、生活態度を含め考え方も漢方に合わせていくことが必要になります。
漢方は民間療法や健康食品とは異なりますし、現在の中国医学とも違うことを覚えておくことが大切です。
ただ背中ニキビの治療に抗生物質などと併用して漢方を取り入れることにより、薬の量の軽減や治療期間が短く済み、慢性的なニキビをコントロールするのにとても有効です。
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